刑事の章3

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「鴇崎さんもそうだった?」 「下手に勘違いをさせないためにオーナーは少し距離を置いたそうなんですけど、あのコはしつこくオーナーに言い寄ったらしいです。でも相手にされなくて、それを勝手にフラれたと思い込んで――」 だからあのコがオーナーを殺したんだ。 横谷はそう言わんばかりの口調で語った。 「ちなみにそのお話はどなたから?」 一之助も気になっていたことを中里が尋ねる。 「誰って、勿論オーナーからに決まってるじゃないですか」 そう答える横谷の表情は、なぜか誇らしげだった。      
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