日常

2/9
446人が本棚に入れています
本棚に追加
/194ページ
ジリリリリ、 目覚ましの音がけたたましく鳴り響く。 ビュッ、バチン、ベゴ ベットから白い腕が伸び、目覚ましを、物凄い勢いでとめた。 目覚ましは壁にぶっかり跡形もなく壊れている。 目覚ましを再起不能にしたのは、とても美しい腕だった。 白い腕が伸びたところには、この世のものとは考えられない美しい男がいた。 白い陶器のような肌、絹のように流れる髪。 長い睫毛に覆われた瞳は微かに震えている。 どうやらもうすぐ目覚めるらしい。
/194ページ

最初のコメントを投稿しよう!