身の程を弁えたゴキブリ。

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  ――日曜日の朝。 今日は曇りだ。 今の時刻は10:27―― ベットからゆっくりと体を起こし、歯を磨き、朝食は飛ばして、またベットに戻る。 「今日はゆっくりと…」 ピンポーン… 「…したかったなぁ…」 頼む。 新聞の売り込みかわけの分からない宗教団体であってくれ。 …俺の中で確実に何かが変わっていた。 それは何故か。 原因は分かりきっている。 "天野かなた"、その人物だ。 あんなに破天荒な爆裂少女は世界中どこを探しても奴一人だろう。 しかもそれがあろうことか、学生間による男女の関係性を語る上でもっとも親しいとされる存在"彼女"という立場に君臨しているのだ。 俺の史上例を見ない未曾有の大事故である。 ピンポンピンポーン… さて…来客なら待たせ過ぎるのは良くない。 「はーい…」 ガチャ… 「チェストぉぉぉぉおお!!!」 「ぎゃあああああ!!」 ―殴られた。  
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