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『おはよう』
暫くすると、待ち人が現れた。
少女と同じ中学校の女の子である。
家が近いため、学校へ途中から一緒に通っている。仲は特別に良くもなく悪くもなくと言った所だろう。
その女の子は、今時珍しく約束は決して破らない。風邪で学校を休む時は必ず連絡があり、それ以外は必ずここに同じ時間に現れる。
少女も挨拶を交わすと、その後は2、3会話する程度である。
少女は、お喋りな方ではなかったし、どちらかと言えば無口な方だ。
それゆえ、他のお喋りな同級生と通学するくらいなら、その女の子と通学を共にする方が楽だと考えていた。
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