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変化は前戯だけではなく
彼と一つになった時もだった
『意識が飛ぶ』
と言うのが正しいのか
『記憶が飛ぶ』
と言うのが正しいのか
途中から覚えていない
気が付いたら、荒く息をしている彼の横でぐったりしている私がいる
息を整えたら、私を抱き寄せ、腕の中に収まったのを確認するかのように私の頭を撫で、優しい声で私の名前を呼ぶ
『なぁに…?』
『ううん。何でも無いよ。気持ち良かった?』
『うん…。だけど、途中から覚えていない…。』
『だろうね』
『なんで?』
『乱れ方が段々変わって行ってるのは解ってたけど、今日は凄く乱れて綺麗だったよ』
『ウソ…。』
『ホントだよ!…俺も凄く興奮したし、嬉しかった。俺の腕の中で乱れてるって。』
恥ずかしくて彼の胸に顔を埋める私の肩を優しく抱き締める
それが心地好く、安心する場所になっていたのはその頃から気づいていた
変化は
私の心にも訪れていたからだ…。
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