‐事件発生後‐

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「キャッ!!」 「う、うわあっ!!」 家の前にある曲がり角に差し掛かった時に、一人の女性が俺の胸に飛び込んできた。 ……いや、ぶつかってきたって言うのが正しい言い方かな。 「す、すみません……!!」 とりあえず謝りながら、倒れている女性に手を差しのべる。 女性は静かに俺の手を取り立ち上がると、その手を力強く握られた。 「お願いしますっ!! 助けて下さいっ!!」 顔を上げた女性の頬には、涙の跡がくっきりと残っていた。 「っうぅぇ!?」 あまりにも突然なことに素っ頓狂な声が出てしまった。 それでもよく見ると、彼女は身長が低く幼い顔をしている割に胸はっ……ゲフンゲフン。 さらに先っぽだけ色が少し明るい赤茶色の髪からは、甘い香水の香りがほのかに伝わってくる。 俺はごくり、と唾を飲み込んだ。 「それなら……俺の家に来ますか? すぐそこなので」 勇気を出して言ってみると、彼女は潤んだ目を輝かせた。 「い、いいんですか? ありがとうございますっ!!」
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