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自分の家に帰ってきたというのに、何だか知らない人の部屋へ入るかのように緊張する。
鍵を回しながらちらっと横を見ると、やなり見間違いではなく美少女がいた。
「ど、どうぞ……」
「本当に迷惑とかじゃありませんか……?」
この期に及んで心配になったのか、彼女は不安そうな目つきで俺を見上げてくる。
あまりの可愛いさに俺は思わず目を逸らした。
「ま、まあ一人暮らしなので」
「なら、お言葉に甘えて……」
彼女は部屋へ入ると、恐る恐るリビングにある椅子に座った。
一人暮らしの俺がわざわざ椅子を2つも用意しているはずもなく、俺は彼女と向かい合うようにして地べたに座る。
「あ、あの「いいよ、別に座ってても。それより、まず名前と状況を説明してくれない?」
「そうですよね……何故見ず知らずの人の家に入らなくてはいけないのか、誤解されては困りますし」
彼女はそう言うと、椅子に深く座り直した。
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