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「私の名前はユミコです。
付き合ってまだ数ヶ月の彼氏がいるのですが、その彼がかなり暴力的で……
私は早くから別れを促していたのですが、彼が諦めれないようで。
何度が逃げようもしたのですが、すぐに居場所が見つかって余計酷い目に遭わされるんです……」
ユミコという名前に何か引っかかるような気がしたが、今はそれどころではなかった。
「そっ、それで……
もっと遠くに逃げようとしたのですが、荷物の準備をしていると、か、彼氏がやってきて……」
そこまで言ったところで彼女は耐えられなくなったのか、顔を伏せて嗚咽しながら涙をぽろぽろとこぼし始めた。
「大丈夫。落ち着いたらで良いから、ゆっくりと話してみて?」
俺はそう言いながら頭を静かにさすってあげた。
涙を目に浮かべ、時折それを手で拭いながら彼女は話し続ける。
「そっ、そこで色々問い詰められて……怖くなってその場からっ……!!」
ついに彼女は両手で顔をふさぎ大声で泣きだした。
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