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「さっさと別れちゃいなよ。つか、別れろ。」
「、ぇ‥?」
言われた言葉に顔を上げればタッチャンはいつも見た事ないよーな真剣な目で俺を真っ直ぐに見ていた。
「かめ。別に男が好きな訳じゃないじゃん。
モテない訳でも無いし。自己チューでワガママで束縛ばっかで自由なんか無いじゃん。
だいたい何かあるたび手出してくるような赤西に固執する必要なんてないじゃん。」
‥‥‥。
‥それは、‥そーかもしんないけど‥。
でも、でもさ‥
「‥やさしい、もん。」
「は?」
じんの事、タッチャンは何にも知らないじゃんっ
「‥たしかに、たしかにね?そりゃ訳分かんないよ?そんな事で?っていう事ですぐキレるし
ホントは、殴られるのも蹴られんのもチョー痛いし、痣だって出来るし血だって出るし、そりゃ腹立つ時もあるよっ俺だって普通の人間だもんっちょっとバカかもしんないけど人間だもん。」
「‥‥。」
「‥でも、殴った後は優しいもん。
じん、すげー後悔してる、って分かる“ごめんね”って何回も泣きながら言うんだもん。
それにきっと、俺の事好きだからそーいう事しちゃうんだと思うし‥
それにそーいう時以外はホントに一緒に居て楽しくて居心地よくて、オレ幸せだなぁーって感じるし、
じんの綺麗な目はいつだって真っ直ぐで嘘なんてつけない正直なヤツだって分かるし、声も‥話す声はいつだって優しくて
歌だってチョー上手くて、一緒にカラオケ行って、オレ音痴だから。って言ったら
“なんで?かめ上手いよ?ちょーいい声じゃん!俺大好きっもっと歌ってよ!”って幸せそーな笑顔で言ってくれるし
じんの大きくてちょっと冷たい手とか握ると愛しいなーって思うもん‥。
じんが居ないと寂しいって、ずっと隣に居てほしいって、じんがオレの事大切に思ってくれてるよーにオレもじんの事すげー大切で、守りたいって、毎日そー思ってるんだもん‥──」
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