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まぁ当然か。
みんな他人とは関わりたくないのだから。
「俺も確認してくる」
そう2人に言って、車を降りる。
外は焦げ臭い臭いが漂っている。
前方には黒煙が確認できた。
バンっと車の扉が閉まる音が聞こえたと思ったら、デラスも車から降りてきた。
「俺も見に行きてぇからな」
戦いの臭いを嗅ぎ付けたのか、今からやる気満々らしい。
フェルに車で待っていろと言い、2人で前に行く。
前に行けば行くほど臭いはきつくってくる。
車の列の先にはやはりコンバーターがいた。
どうやら戦っているらしい。
「やっぱりコンバーター同士の争いか、まぁ当然だな」
デラスがそう言う。
争っている2人、1人は金髪でいかにも最近の若者と言ったやつで、もう1人はよくいそうなメタボのおっさん。
一見、強そうには見えないが実力はどれほどなんだろうか。
今2人は睨みあっている。
若者の周りはアスファルトがめくれ上がり、爆発が起きた形跡がある。
2人の近くには壊れた車が数台。
その内の1つ、ぐしゃぐしゃの車内には血だらけの人が見える。
おそらく息はない。
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