§ 日常茶飯事 §

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睨みあっていた両者。 っとおっさんが右手を振り上げ、先に攻撃を仕掛ける!! まるで野球のピッチャーのように、若者目掛けて箱を投げる。 まだ若者は鉄パイプを構えているだけだ。 箱が若者の前にたどり着いた瞬間……突如、視界に広がる閃光。 爆音が響き渡り若者は爆発による黒煙で姿を消した。 一瞬遅れて爆風と衝撃がこっちまで届く!! 俺は右腕で顔をガードし、踏ん張った。 ズキズキと傷が痛む。 爆風と衝撃が去りデラスを確認すると、デラスは腕を組んで普通に立っていた。 ガードも踏ん張りもしていないようだ。 一瞬も怯まないとは。 周りの野次馬の中には爆風で吹き飛ばされた奴もいるみたいだ。 それくらい大きな爆発だった。 まだ若者は煙で見えない。 っと煙が扇風機でもあてたかのように晴れていき、若者の姿が見えてくる。 あの爆発でも若者は無傷だった。 鉄パイプは前に突き出された右手の手のひら上で高速回転している。
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