§ 日常茶飯事 §

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「チャラいやつはあんな大きい鉄パイプを回転させれるのか」 俺は思ったことを口に出した。 「もう少し様子見ねぇと分からねぇな。 だが、メタボの方は爆弾を生み出すみてぇだ」 デラスの言う通り、おっさんの方は爆弾を生み出すようだ。 「あーあ、おっさんしょべぇなぁァァ!!」 若者は余裕だ。 「そ、そんなはずがない…、ありえん……」 一方、おっさんはかなり動揺しているようだ。 爆発の威力は抜群だったのに、完全にガードされればそりゃ動揺するよなぁ。 あの反応からおっさんが奥の手を隠しているとは思えない。 「終ったな」 デラスがそう吐く。 次の瞬間、若者が右手を上にあげたかと思えば、高速回転する鉄パイプをおっさんに向けて飛ばす!! おっさんは咄嗟に両手に白い箱を作り、それを鉄パイプ目掛けて投げ対抗する。 再び爆音が鳴り響き、爆風と衝撃が襲ってくる。 次に2人を見た時には勝負はついていた。 飛び散る血。 吹き飛ぶ頭。 回る胴体。 おっさんの頭は宙に舞い、胴体は血を撒き散らしながら回転していた。 まるで踊っているかのように……
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