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「成功…である」
ふう、とリュクレールは息をつく。
「成功ってどこが…」
そういいかけた途端、死んだはずの人の目が開いた。
僅かではあるがこちらを見ている。
「うわ、見てやがる………」
ぞく、と背筋が凍りつく。
この得体の知れない感覚はなんだろう。
蛇に睨まれたような、そんな感覚。
「仲間、の出来上がりですねぇ。ヒヒッ」
嬉しそうにエターナルは人を見た。
状況を把握できていない人は声を発した。
「ここは………?」
「私の研究室である。気分はどうであるか?」
「……………」
まだ飲み込めていないらしい。
天井をじっと見つめていた。
「名はわかるであるか?」
酷く優しい声で促す。
黙っていた彼だったが口を開いた。
「僕はセシリア。………セレスタイン家の騎士だ」
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