『序章』と書いたら『プロローグ』って読みたくなった

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学校の教室。 席は窓際後ろから二番目と、絶好のポジションである。 「ちょっと、アグニ起きてよ~」 ショートカットの黒髪の少女、明らかに日本人らしい彼女がアグニという少女を揺らす。 彼女が起こそうとしてる少女は突っ伏くしていた。 オレンジ色の腰まである長髪だが両耳の辺りの髪だけは赤いゴムを使い、小さく束ねていた。 ちょっとしたツインテール気分だ。 「う……ん? 何よ島津……」 寝ていたのだろうアグニと呼ばれたは目を擦りながら島津という少女を見る。 アグニの容姿に追記する事柄がある。 目は赤く、スラッとしていて出ている所は出ている。バランスの取れた体型だ。 ただ、彼女は胸が小さ……まだ成長途中で、そこにコンプレックスを抱いていたりする。 年は高校生位で、水色を基調とした制服を着ている。 「アタイには『アグニエシカ・ランスロッド』って名前があるのよ」 「だって長いんだもん~。略して良いでしょ~?」 クリクリとした目で島津はアグニエシカを見る。 「はあ……分かったわよ」 彼女とのやり取りも何度目になるか分からない。 分かりきっていたので、これ以上は何も言わない。
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