~第一章~

9/29
前へ
/33ページ
次へ
スバルがトイレから戻ると、そこには弟ではなく父親がそこにいた 母親はオカルト系の番組が苦手なので、もう夢の中へ旅立っている テレビはちょうど宇宙人特集から幽霊特集に移るところだった 「幽霊か、俺、幽霊だけは何となく信じられねぇんだよな」 すると父親が焼き魚を食べながら 「いや、幽霊はいるよ」 と妙に自信たっぷりに言った スバルの父親はタクシーの運転手をしている 「夏真っ盛りの夜だったんだけど、夜も遅くなって、もう帰ろうかと思って運転してたわけよ」 父親は行儀悪く箸でスバルをさしながら続けた
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加