2人が本棚に入れています
本棚に追加
「そしたら、髪の長い人が手を上げて歩道に立ってんだよ。それで、車を停めてドアを開けたんだ」
「うんうん、それで?」
スバルはテレビよりもこの話が気になっていた
「それで、その人は乗ってきて、近所の墓地に行きたいって小さい声で言ったわけ。俺はもうそこで、これはヤバイって何となく分かったんだけどな」
同僚のタクシー運転手も同じ状況に出くわしたって言ってたからよ、と父親は続けた
「でも、乗せたからには目的地まで行かなきゃならないだろ?だから、怖かったけど墓地まで乗せたんだよ」
「で、着きましたよ~って後ろを振り向いたらもう誰もいなかったんだ」
「何だよそれ、普通に怖いじゃん」
最初のコメントを投稿しよう!