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なぜなら亜由美は時間が止まったように前を見て動かないからだ
僕は辺りを見渡してみた。すると屋台から出る煙も動かないし金魚すくいでポイが破れた瞬間で止まっている少女もいた
完全に僕以外の時間は止まっている。そう思った僕は奴の姿を探した
だが僕の周りには奴はいない。僕が辺りを見回しながら歩いていると屋台の後ろにある林の方で何かが動いた気がした
僕は急いでその林に入った。林の中にはなぜか木がはえていない道のようなものがずっと闇に向かって延びていた
僕はその道を走って進んだ。走ってどれだけの距離を進んだ時だっただろうか
いきなり目の前に開けた空間が広がった。その真ん中に青白い顔がボゥと浮かんでいた
近づいてみるとやはりそこには奴がいた
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