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抱きしめたまましゃべる。 「明日何時にどこ出発?」 「……えっ。あーっと…。6時30分に学校に集合…。」 いつものハキハキした話し方でなくちょっと高い声。 幼い子が甘えてくるときの声みたいな。 「明日、どうせ弁当持参だろ?俺が作るから。一人で起きれないだろうし。 お前が好きなやついっぱい入れてやるからさ。」 俺のためにだけに走ってくれるこいつの何か力になりたいんだ。 俺にはこんなことしかできないけど。 「ほんとっ!?!?じゃあねじゃあね!!タコさんとイカさんのウィンナーとね!チーズハンバーグとね!ウサギりんごとアスパラベーコン!あ、あとね!卵焼き!すっごい甘いの!!」 「別にいいがウィンナーにイカさんは存在しない。」 せめてカニさんっていってくれ。
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