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旅立ちの日は訪れた。
早朝から目を覚ますが
今日はあいにくの雨模様。
まるでこれから不吉なことが起こる前触れのような…。
両親に見送られる際
父に刀を賜った。
長い刃に
全体的に青光りのある刀身は
我が家の昔から
受け継いでいる物らしい。
父は調査兵団の知り合いに
「よろしく頼む。」
と言ってから
僕の背中をトンと押し出した。
「剣は大事な物なんだから必ず返しに来なさい。」
それは父なりの
子を思う気持ちなのだろう。
『生きて』と言われた気がした。
僕は父に親指を立てた
グーサインを出してから、
調査兵団の馬車へと走って駆け寄った。
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