第3章 魔の樹海

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木々の間から そっと背筋を撫でるような 冷たい風が吹きつけた。 木の一本一本が高く聳え 上の方に空を覆い尽くす くらいに茂る葉が まるで僕らを見下ろし、 品定めをしている 巨人のように見えた。 いざ樹海を目の前にしてみると 自然と手は汗ばみ、 呼吸がはっはと速くなり 僕の緊張感は最高点に達した。 僕は怖いのかもしれない。 これより先は 歩きで進むしかなく 迷ってはいけないと 標を残しながらも 全員が固まって 移動する事になる。 果たして この先どうなるのかなんて 今の時点で分かる人は 誰もいないであろう。 彼を除いては、 キィーーィ 小さな小さな音が鳴りはじめた。
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