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海から運ばれてくる
心地よい爽やかな風が
何に遮られることもなく
僕の髪をなびかせた。
太陽から真っすぐに
地面に向けて射し込む光は
海という力強い協力を得て
その背中を押し出され
これまた僕の視界を眩ませる。
僕がこんな海の景色を眺めるのも
物心がついた時からの日課である。
楽しいかと聞かれたら
答えはノー。
寂しいのかと聞かれても
答えはノー。
特に嬉しいわけでも
暇なわけでもないけど
ただ何となく不思議だった。
なぜ何もない海が動くのか、
塩辛いのか
そんな不思議な事を
見るために海に通っていた。
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