第1章 才能

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その晩 父のこねで何とか 戦争の第一線で 戦わせてくれないかと頼んでみた。 突然の子の頼みに 両親は強く反対の意を示した。 それでもとそれでもと 自分の思いを交えながら 懇願するとようやく父は 調査兵団ならと了解した。 最後まで反対した母を わが息子の決意の高さを示し 誇りであると 父が説得してくれた。 泣き崩れながら部屋に戻る 母の背中に 万感の思いが沸き上がる。 悲しませはしないと この思いも胸に秘め、 父に礼を述べてから 寝支度を始めた。 それから、 出発の時はすぐ訪れる事となる。
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