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「で、アンタは気づくとリンの体に居たって?」
『リン』でないとわかったイタチは警戒気味にしている。
『リン』は触りたそうにしているのだが。
「わしゃあ生き返りたいんじゃが、無理か?」
悲しい瞳でいうのでイタチは言葉に詰まった。
「僕に聞かれても……リンは魔王を追いかけてた。その目標を変わりに達成する、とか?」
しっぽを揺らしながら答えるイタチは『リン』を見た。
今度はイタチが悲しそうにしている。
「まおー?」
聞き慣れない言葉に首を傾げた。
イタチはため息をついて、下を見た。
その目には同時に涙を浮かべて。
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