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「俺の女に何か用ですか?」
そこにはオジサンの腕を掴んでいる…制服姿の王子様がいた。
「いや…この子は僕と約束してて…。」
あたしは思いっきり首を横に振った。
「今すぐ立ち去れば見逃してやる。でないと…。」
王子はニコッと笑うと、掴んでいる手の力を強めた。
「うっ…。」
するとオジサンの手は離れた。
「な、何なんだよぉ…っ。」
オジサンは慌てて逃げて行った。
「大丈夫?」
呆然としているあたしに、問い掛けてくれた。
「ありがとうございましたっ。」
「可愛い女の子が一人でいたら声かけられちゃうでしょ。」
「あたし…人を待ってたんです。」
「もしかして…椿ちゃん?」
あたしの名前を呼んでくれた。
やっぱり王子様だった。
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