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ソプラノ
降り始めた 通り雨が
あたしの肩を 冷たく濡らす
頬を伝う その雫は
涙だと知って 我に返る
掛け違えた答えが 二人の愛を変えた
過去に戻る力も無いくせに
強がりの 鼓動は鳴る
あの日見つけた 恋の欠片は
あたしの中で いつか消えたの?
もう二度 届かないあなたの手を
思い出す理由さえ もう無いの?
降り注ぐ雨は ただ優しく
こぼれ落ちてく 涙をかばう
夕暮れが 連れ出した雨の香り
それだけが唯一優しい…
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