ソプラノ

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そう言えば、始まりもこの公園だった、 と2年と少し前のことを思い返す。 この公園で、子供たちと 一緒に遊んでる姿を見て。 一緒に笑ってる姿を見て。 あたしは彼に見惚れてた。 一瞬で視線を奪われた。 あぁ、あたし一目惚れしたかも。 そう甘い痛みを感じながら立ち尽くし、 結局、子供たちが帰り、彼一人が公園に残るまで。 ずっと、ずっと見ていた。 そして気づいたら、あたしは彼の前に立っていて、彼に向かって告白していた。 付き合って下さい、好きです、って。 彼はすごく驚いていたけれど、 笑って、いいよ、と答えてくれたんだ。 .
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