現実に飽き飽きした君へ

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さあ君のお腹が一杯になったところで、町の何処かにある“おかしな扉”を見つけよう。 扉の正面にはカボチャのランタンが引っかかっているから、案外見つけるのには苦労しないかもしれないね。 それでも分からなかったなら、さっきの住人に聞いてみると良い。 きっと良いヒントを与えてくれることだろう。 扉を見つけたなら、ほら、さっさと開けた開けた。 鍵はランタンの中にあったと思うのだが、都合よく見つけたのなら面倒ごとを一つしなくて済む。 もしも見つからなかった場合、君は途方にくれて小さなクッキーのような鍵を探さなくてはいけなかったんだ。 鍵を使って扉を開けると、中は夜みたいに真っ暗だ。 おっと、扉を閉め切る前に引っかかっていたランタンを持っていくと便利だよ。 真っ暗闇を妖しげな笑みで照らしてくれるからね。 もし照らしてくれなかったら? そりゃあランタンにだって、照らしたい気分とそうでない気分があるだろうから、照らしてくれるのを待つしかないんじゃないかな? 無責任? いやいや。 そんなことを言われても、私はランタンではないからどうしようもないじゃないか。
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