たぬの恩返し

4/6
前へ
/6ページ
次へ
 それを見たMは神妙になった。 「そうか。じゃあお前さんの言う通りやってみるよ。」 Mはたぬきからマツタケを受け取った。たぬきは窓から出て行った。 その日の夜、Mは母親に事を話した。 「そりゃあ、よかったねえ」母は目を細めた。 「それでこれを持っていけと言われたんじゃ。」 Mは布袋を見せた。「どうじゃ、立派なマツタケじゃろ。」 母は黙って笑っていた。 明朝、隣町の料亭へ二人で向かう事にした。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加