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8月某日
そわそわ
もう何度時計を確認しただろうか
どう頑張ったって秒針が12時を通過しない限り分針は動かないというのに…
あと5分で昴が茶道を終え、帰ってくる…どうにも落ち着かない
あと3分…カップ麺でも作るか?お湯をわかそうと急須を手に取る
…落ち着け
そんなアホな行動をしていると
ガチャ
扉が開く音
チャイムを鳴らさない…ということは
「只今戻りました」
「おかえり、それで…」
「はい、無事清楚になれました」
(うおっしゃぁぁぁ!)
ガッツポーズを決め、心で叫ぶ
…いや、これは叫んでもいいんじゃないか?今いるマンション…ここはマイロイドマスター入居率100%だし問題ないんじゃないか?
「大丈夫だ、問題ない」
そんな天の声を聞いた気がした
ガラッ!
窓を開け
「ご町内の皆様ぁぁぁ!」
腹の底から声を出す
「マ、マスター!」
次の言葉を発する前に昴に口を塞がれる
「や、やめてください!恥ずかしい…」
真っ赤な顔で怒っているような照れているような、そんな複雑な表情の昴
(清楚な昴…可愛すぎる!)
落ち着かなかった原因
それは、昴が初の性格「清楚」を取得目前だったからなのです
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