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一方…。
リュールは曲がり角を曲がった後、その場にうずくまっていた。
「ほんっとあの姫様は…」
どうやら、さっきのメイドはアリアだとバレているようだ。
さすがリュールというかなんというか…。
「仕方ないか…」
リュールはアリアが小さい時から、アリアの側にいた。
アリアがどれだけお転婆で、どれだけ外に出たいと思っているかも分かっていた。
そしていつかはこうなることも。
「何であと一週間待てなかったんだ…」
リュールはそう言って立ち上がり、もと来た道を戻り始める。そしてアリアがキョロキョロしながら玄関の大きな扉を開けているのを見て、また溜め息をついて、そっとアリアの後をつけ始めた。
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