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「もう嫌よ!!
何かあればしきたりしきたりって…。
あたしは…、
あたしはただ! 自由に生きたいのよ!!」
お姫様は、今日は少しご機嫌がうるわしくないようで。
「姫様。アリア様。
…これ以上、私を怒らせたいですか?」
執事さんもご機嫌がよろしくないようで。
「何度も言いましたが、
あなたのお母様もおばあ様も
このしきたりを守ってきました。
この国の伝統です。
あなたも守らなければなりません。
まだ、説明が必要ですか?」
リュールはそう、にっこり笑った。
そりゃあ笑顔の後ろに、真っ黒なものが見えるくらい。
アリアはそれ以上、文句を言うのをやめた。
姫様だって恐いものは恐いのだ。
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