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「神楽坂先輩、友達居ないんですか?」
「君には本当にイラつかされてばっかりだ」
翌日の放課後。
クラスメイトや夜月に囃されたりもしながら、いつも通り玖条の家に行こうと、俺はいつも通りに階段を駆け下りた。
のだが、今日はどうしたことか、階段から昇降口を挟んだ反対側、図書館に入って行く神楽坂先輩を見つけ、なんとなく背中を追ってみた。
「今日、生徒会の日じゃないんですか?」
「まだ少し時間があるから、図書館でテスト勉強をしようと思ったんだ」
「へぇ、真面目っすね。テストっていつでしたっけ?」
「夏休み前の一週間だ」
「うへぇ、まだ一ヶ月近くあるじゃないっすか」
「私は全生徒の模範だからな、例え何時如何なる時でも、気の抜けた行動は出来ないんだ」
「テスト一ヶ月前から勉強しないのは気が抜けてんですか……?」
「君には関係ないだろう、どうせ勉強しないんだから」
神楽坂先輩は今日も元気そうだった。
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