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「君がもたついてたからじゃないのか?」
「一部否定出来ませんね」
「……一部?」
「俺のプライドにかけて一部と言い張らせてもらう!」
いや、実行してるのが俺一人である以上全責任は俺にあるし、否定するつもりもなかったんだけど、神楽坂先輩にはそう言っておきたくなった。
「はぁ……梅雨までに終わらせたかったんですけどねー」
「へぇ、君が期間を気にするなんて珍しいじゃないか」
「梅雨って、なんつーか、空が重たいし、空気悪いし、何やっても上手くいく気がしなくて」
そこが好きなんだけどな。
「詩人だね、君は」
「バカなだけですよ」
俺は肩をすくめてそう応えた。
そこへ、
「神楽坂さん」
テレレレー、いつかの生徒会役員さんが現れた!
逃げたい。
「そろそろ、生徒会が……」
役員さんは神楽坂先輩に話し掛けつつ、チラチラと俺を盗み見ようとしている。
止めろ。
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