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そこで、当然と言うべきか、ある疑問が生じる。
「……なんで、あいつ学校休んでんだ?」
欠席の理由はいつも、いつまで経っても『体調不良』だ。
ベッドを背もたれに読書をして、俺を見ると驚いて、そしたら次は言い合いして。
少なくとも、俺が見た限りでは、玖条光来は体調不良というワケでも、何かのヒロインのように病弱というワケでもなさそうだった。
それとも、俺が気付けないだけのただのバカで、実は玖条は本当に苦しい想いをしてて、それでヘラヘラ"して見せる"俺をいい加減な奴だと思っていて。
だとすれば、玖条光来の俺への態度も納得である。
しかし、だ。
俺は、そんなのを信じたくない。
いや、そうじゃないと俺が耐えられないっていうのもあるけど。
やっぱり、玖条光来には、本当のコトを言ってもらいたい。
それが残酷な事だろうが救いだろうが、本人の口から、真実――って言うと大げさか。
とにかく。
俺は、あいつ自身の言葉じゃないと認めない。
玖条は明日も学校には来ないんだろうと思い、必然、明日も玖条の家に行こう、と思うのだった。
風呂入ろう。
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