一章

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イサコは頷いて続ける。 「確か、被害者二人の関係がわかったのは『水鳥』から押収した顧客名簿に名前が載っていたからなんですよね」 「そう。その事実が判明したのは、倉木の事件が処理されたあとだった」 赤石は、駐車場に車を止めた。 二人は、車を下りる。 駐車場からは、被害者の三ツ木博信が住んでいた米華荘が見える。 「それで、三ツ木死亡の背景に『水鳥』が絡んでいる可能性が出て来たわけ」 「事件は、終わっていなかったということですね」 二人は、目前の物件を眺めた。
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