一章

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三ツ木は、一度、容疑者として身辺を調べられている。 その時の結果が、あの部屋と社内生活に当てはまる。 赤石は、収集の対象が死体ではなくて良かったと心底思う。 しかし、刑事という職業上、何時その類に出くわすか分からない。 いくら死体を見慣れたからといっても、死体収集は刺激が強すぎる。 赤石としては、今回の殺人事件も『水鳥』のことも早いところ終わらせてしまいたいというのが本音であった。 二人が株式会社柏木を出た頃には、太陽は落ちていた。
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