十一章

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事件から数日経っても、新聞ではカーレースのあらましを取り上げている。 捜査班十人の内、二人が怪我をした大事件であった。 赤石は、新聞を閉じた。周囲は、空席が目立つ。 梶巡査官は、敏美に殴られて入院している。敏美の肉体は、かなり鍛えられていたということだろう。 一週間は、安静にしなければならないという。 顔面を打撲し、争う間に脹ら脛の筋を痛めていたようだ。 それでも、逃走に加わっていたのだから表彰ものだった。
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