二章

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その翌日、帳場に鑑識から資料が届いた。 帳場とは、警察が使う隠語だ。捜査会議などをする場所のことを示す。別名、捜査本部。また、警視庁を本店。所轄を支店という。 赤石達は、情報のやりとりをする。俗にいう捜査会議であった。 捜査員が使っている椅子や机に色は無い。 華やかなのは写真と文字で埋まるボードと給湯室の扉に貼られたアイドルのポスターだけだった。 徳川捜査員が、ボードに事件の経緯を纏る。 ボードの隅には、可愛い女の子の写真がクリップで留められていた。 魔法少女の恰好をしてポーズを取っている。 如何にもマニア向けの少女だ。幼児ポルノ弾圧と描かれた文字が更に説得力をなくしている。
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