二章

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最近人気が出てきたアイドル、卯木渚のブロマイドであった。 徳川捜査員の趣味らしい。 無論、事件になんの関係も無い。 職場が殺風景だからと事件ごとに貼り替える。 ボードが文字と容疑者写真で埋め尽されたときは、真っ先に撤去される。 今回は、相馬警部が写真を瞬く間に撤去した。 徳川捜査員がどんな思いでそれを見守るのかは、誰にも解らない。 卯木渚のブロマイドは、ごみ箱の中に収まった。 「鑑識からだ。眼を刳り抜かれた人形から四年前に転落死した男の皮膚が検出された」
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