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一番後ろで窓際。
そこが俺、一ノ宮 金太の特等席だ。
隣の席がいつも空けてあるということは、そこに転校生が座るのだろう。
一体どんな奴がくるかなんて、俺には興味なかった。
俺はつまらない人生に何かの刺激がほしいと思っている。
なんでもいい。
血がたぎり、
身を焦がすような、
そんなひと時が欲しかった。
でないと青春真っ只中、
損をしているようで仕方なく思う。
「えーでは、転校生を紹介する。入りなさい。」
偉そうに喋る教卓の前の人間を鼻で笑いながらも、ドアを見た。
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