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「はじめっ!」
審判の掛け声の後、試合が始まった。
目の前で、選手が投げられドスンと落ちる音が響く。
審判が旗を揚げ、歓声が鳴り響いた。
「すごいね、柔道なんてよく知らないんだけど、なんだか楽しいわ」
「ですよね。先生ほらあそこ!みんながいますよ」
美沙ちゃんの指さす方を見ると、凱君たちの姿が見える。
来てる、来てる。
私たちはみんながいる場所へと移動した。
「おっす美沙!あっ、先生も、どうも」
竹原君が私たちに気づいて挨拶した。
美沙ちゃんは当然竹原君の応援に来ていて、試合前だというのに、アツアツぶりを見せつけていた。
「よう」
ぶっきらぼうな挨拶?をしてくるのは、当然凱君なわけで。
「今日はがんばってね」
まあ、私も一応は応援に来たんだから、彼に激励の声をかけたんだけど・・・・。
「おう」
返事はたったこれだけ。
なんか調子狂う。
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