保健室

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私のことを本当の孫のようにかわいがってくれている、とっても優しいじいちゃんなの。 よく相談とかにものってくれて、私が保健の先生になるって言った時も、実に親身になってあれこれお世話してくれたっけ。 そうそう、じいちゃんって年の割には頭良くて、勉強なんかもスラスラ教えてくれて。 まるで年取った家庭教師みたい。 そのおかげで、私は無事国家試験に合格して保健の先生になれたんだけど。 本当にスーパーじいちゃんなの。 でも、私も年頃の女の子らしく、恋愛とかにももちろん興味もあったんだけど、じいちゃんの熱心さに言い出せなくて・・・。 それに、恋愛相談をじいちゃんにするなんて、前代未聞よね。 まあ、そんなじいちゃんのおかげがあって、こうして私は私の城である、保健室へと向かっているわけなんだけど・・・。 「ん?」 私は、保健室のドアの前で動きを止めた。
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