2462人が本棚に入れています
本棚に追加
/390ページ
「それでですね、今日お電話差し上げたのは、亀吉氏の遺言の件についてでございまして・・・」
ふーーーん、遺言かぁ。
さすがにあれだけの資産家だもん、そうれくらいして当たり前よね。
だって、骨肉の遺産争いとか起きたりしたら大変だもん。
「で、その遺言状の開封に際しまして、是非妃奈子様にもご出席いただくよう、亀吉氏の生前のご意向がございまして・・・」
えっ?なんで赤の他人の私が、そんな大事な席に出席しないといけないの?
「はぁ・・・でも・・・」
「どうか亀吉氏のお気持ち、汲み取っていただけないでしょうか」
うーーーん、そこまでお願いされて、お断りする理由もないし・・・。
それに、亀吉じいちゃんには多大なる恩もあるし。
「わかりました。出席させていただきます」
「ありがとうございます。では、日程等ですが・・・」
一ツ橋弁護士は詳細を伝えると電話をきった。
最初のコメントを投稿しよう!