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翌日、いつもと同じく私は保健室にいた。
少し消毒の香りのするこの部屋は、私のお城。
そう、大事な職場ですから。
いつも、清潔にしておかないとね。
せっせと私は掃除に余念がない。
「ガラッ」もうこのドアの開け方にも、すっかり慣れましたね。
はい、はい、桜田門君でしょ。
ほら、正解!!
「昨日あんたん所に、一ツ橋から電話あっただろ」
はい、はい、朝からとっても上から目線でお話になるのね。
もう、この態度のデカさにも慣れましたけど。
本当に、すっかりと。
私は保健室で、こうして桜田門君に会う機会が、すごく多い気がする。
私がこの学園にやって来て2ケ月あまり。
彼は何回ここへやって来ただろう。
しかし彼は全く保健室を正しく利用してはいない。
そのほとんどが、圧倒的に女の子と一緒だという、悪質極まりない利用方法なのだから。
参るよな、こいつには。
キッと桜田門君を睨みつける。
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