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「なに?」
しらっとした顔で、桜田門君が言う。
もう、この態度、本当にどうにかならないの?
つい、私は牙をむく。
「あのね、ここは保健室なの。桜田門君、知ってるの?」
「知ってるけど」
「じゃあ、保健室はなにをする所かも知ってる?」
「・・・。ねえ、俺のこと馬鹿にしてんの?」
不機嫌そうな表情で、出て行こうとする桜田門君。
ちょ、ちょっと、ちゃんと答えなさいよね、私の質問に。
ねえ・・・。
「お邪魔しました」
「逃げる気?」
「もうすぐ授業始まる」
そう言うと、ピシャっとドアが閉まった。
はははは、そうね、授業始まるもんね。
なによそれ。
それで逃げたつもり?
ふざけるんじゃないわよ。
結局うまく逃げられてしまった。
恐るべし、桜田門凱、17歳。
これで負けるわけにはいかない。
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