~diary~

13/13
81人が本棚に入れています
本棚に追加
/288ページ
  読みかけだった日記から知った自分の出生の真実。 祥子が母親じゃないという予感が確実になったことについては、さほど驚きもしなかった。 父親の名前を知り、涼子の死に勘づき、祖父母や伯父の存在を日記から知ることになるのは予想外だった。 祥子が居なくなった理由のヒントは、その日記の中に隠されているような気がしてならなかった。 (そうだ。墓だ……) 爽介は思い立つ。 あの都会の喧騒から隔離されたような小さな寺は、前のマンションの近くにあった。 住職ならば何かしっているかもしれない。そう感じた。  
/288ページ

最初のコメントを投稿しよう!