国境無き世界 地殻

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レオンの前に立つ。 もう恐怖は無かった。 今では同情の念すら感じる。 レオン「運が良かった…。 エレメントクリニックに行く手間が省けた。」 差し出された封筒をアーサーが受け取ると、レオンはその仮面を外し、芝生の上に放り投げた。 レオン「扱いに注意しろ。 絶対に一般の市販端末は使うな。 監視されてる。」 その顔は、勇ましい黒き雄獅子。 レオン「済まないな、アーサー。」 アーサー「?」 ルーイ「気を付けろアーサー!」 アーサー「えッ?!」 レオンはアーサーの右手を、剣銃を手にしたその手を取り、自分へと向けさせる。 アーサー「なッ!?何をする!」 手首を強く握られる。 だが強過ぎず、指先が動く程度の自由が効く。 レオン「俺が仮面を外す時は、寝食をする時か死ぬ時だ。」 何故指先が動く程度に握るのか分かった。 それは引き金を引かせる為。 リーゼ「い、いやッ!」 シルバ「何をッ!?」 マルス「あいつ!」 ミリア「し、死ぬ気ですか!?」 セリナ「あの人を止めて!」 ジュン「ッ!」 最初に動いたのはジュンだった。 猫族の素早い動きで駆け寄り、レオンが地面に突き刺してた刀を引き抜く。 レオン「!」    パキィイーーンッ! 再び高音が闇に鳴り響く。 ジュンが振り下ろした刀が剣銃を吹き飛ばした。 ジュン「はぁ…はぁ…はぁ…。 間に合った!」image=406342775.jpg
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