第三章

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一通りの説明を終えたトーマスは、屋敷に戻った。 そして、シエロの弟のラグーザを部屋に呼んだ。 トン、トンと扉を叩き一人の少年が入ってきた。 「なんですか、父さん?」 シエロと同じくらいの背丈で金色の髪の少年がトーマスの前にきて言った。 「喜べラグーザよ。もうすぐお前が次期当主だ。」 「本当ですか?!」 ラグーザは、父の言葉が信じられなかった。 「あいつは、魔界から帰って来ないからな。」 あいつ……ラグーザは、シエロを兄だと思っていない。
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