あいつ

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狭い部屋に戻ると蚊取り線香に火をつけて窓を開けた。 電気代節約のためにクーラーはめったに使わない。 俺はイタズラのせいでイライラしながら晩飯のカップ麺にお湯を注いだ。 でも……悪夢は終わっていなかった……… ドン!ドン!ドン! 玄関のドアが叩かれた。 ビクン!として冷や汗が出てきた。勘弁しろよ…随分手の込んだイタズラだな………ストーカー?? とりあえずドアに近づき、どちら様ですか?と聞いた。 『さっき電話したでしょ!開けてくだパイよ!!早く!漏れる~!』 ……嘘だああああ!! トイレを我慢してたのかと思ったが、突っ込むところはそこじゃない 警察呼ぼうか迷ったが、この女は俺をくすぐる可愛い声でお願いしてくる…… 結局、誘惑に負けて開けてみることに。 大体可愛い声の持ち主に悪いやつはいない。うん。 なんかあっても女だし負けるわけがない。 それに俺は学生時代にずっとボクシング部! だった奴と仲良かったからな。 実際三年間パソコン部だったというのは内緒
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