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プロローグ
空を未来と例えた奴がいた―
そいつは今日は新しい日だと毎回同じ文言を垂れる奴で―
空が雲っていても
雨が降っていても
台風が到来していても
大雪が降っていても
交通事故が起きても
殺人事件が起きても
失踪事件が起きても
何かしらの事件が起きても
今日は新しい日だと自慢げに私に言った
顔を合わせる度に言われ続け私は聞いた
どうして?私に会うと君はいつも今日は新しい日だと言うんだと―
すると彼は目を大きく見開き能面のような無表情で一点を見ながら言った
だって―
今日は新しい日なんだよ。だから新しい日はお祝いをしなきゃならないんだ?
そう言いながらくの字に曲がった大型ナイフを懐から出す。
しかしその無表情の顔には違和感があったまるで黒いクレヨンで塗り潰されたかのような目をしていたからだ――
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